パロの郊外を歩いていると、無数の柱に結え付けられた白い旗がたなびいている場所がありました。この白い旗は「ダルシン」と呼ばれるもの。旗には経文が印刷されています。ブータンでは誰かが亡くなると、その供養のために108本のダルシンを立てるという風習があります。
今回ブータンを訪れたのは、水田での田植えが終わりかけた時期でした。何十年か前の日本の農村を見ているような、不思議な気分になります。ブータンの人々の主食は米。白米のほか、赤米もブータンでは人気だそうです。
パロから車で2、30分ほどの場所にある小さな村落を訪ねました。山の多い国土の中で限られた土地を有効に利用するため、幾重もの曲線を描くように畦の造られた水田が、美しい景色を見せてくれました。
村で出会ったおじいさん。ブータンの伝統的な民族衣装、ゴをまとった姿で、にこやかに微笑んでくれました。