【その先のアパラチアン・トレイルへVol.1】
今年、アパラチアン・トレイルを舞台にした映画「ロングトレイル」が公開になり、アパラチアン・トレイルを知った方も多いのではないでしょうか?
11年前、故加藤則芳さんが、当時のi-BE-PALで連載されたいたのがアパラチアン・トレイルです。同じ年、僕もアパラチアントレイルを歩き、トレイルで偶然に加藤さんとお会いしていたのでした。
■加藤則芳「アパラチアン・トレイル2005」
http://blog.bepal.net/outdoornews/travel/kato00.html
実はこの時すでに、アパラチアン・トレイルの先に続く道の構想はできていて、実際にルートが作られていたそうです。
11年前、僕はアパラチアン・トレイルの北のターミナルに着き、ここで終わり、もう歩かなくていいんだと思いました。。しかし、実はその先に道はあったのでした。
アパラチアン・トレイルに続きがあるのなら歩いてみたいなと思い、調べてみると、別の団体が道を作っていたのでした。
「インターナショナル・アパラチアン・トレイル」という名がつけられたトレイル。いったいどんな団体が作ったトレイルなのだろう?
どんどん興味は増していきます。
アパラチアン・トレイルは、アメリカ東部・アパラチア山脈沿いにできた自然遊歩道です。
しかし、地質学者の意見では、アパラチア山脈が舞台なのならば、山脈はもっと長い。フロリダ半島上から、カナダのニューファンドランド島までがアパラチア山脈といいます。
一方、他の地質学者は、カレドニア造山帯運動によると、ヨーロッパ・アフリカ東部を含む一帯が地質学的には一緒だと唱えます。
さて、こうして「インターナショナル・アパラチアン・トレイル」は2009年にノルウェースウェーデン、デンマーク、オランダ、イングランド、アイルランドの加入を皮切りに現在では、20の国や地域が加盟して各地にトレイルが作られています。
ますます興味がわいてきました。さらに調べてみると、アパラチアン・トレイルの北のターミナル付近から徒歩で繋がって歩けるルートは、カナダ・ケベック州ガスペ岬まであるのでした。
年間300万人がトレイルを歩くといわれている、全米で最も人気のあるアパラチアントレイル。
その先にトレイルがあるのならならば、歩きたい。
そしてアパラチアン・トレイルの名前が付いたこのトレイルは、ヨーロッパにどの様につながっているのだろう。ますます興味がわいてきました。
ならば、歩いて確かめたい。
どうせなら歩くなら11年前と同じくメインを目指したいと考えました。
今回はカナダ・ケベック州ガスペ岬からスタートをして、ニューブラウンズウィック州を通過し、国境を越えてアメリカ・メイン州バクスター州立公園までの約1,200キロをサウスバウンド(南に向かって歩く)する計画です。
その先のアパラチアントレイルへ。僕の旅が始まります。
(つづく)
Profile 斉藤正史
山形県在住
LONG TRAIL HIKER
NPO法人山形ロングトレイル理事
トレイルカルチャー普及のため国内外のトレイルを歩き、山形にトレイルを作る活動を行う。
ブログ http://longtrailhikermasa.blog.fc2.com/
山形ロングトレイル https://www.facebook.com/yamagatalongtrail
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