1973年創設のアメリカを代表するアウトドアブランド。創業者、イヴォン・シュイナードが始めた、ピトンなどのクライミングギアを製造・販売する「シュイナード・イクイップメント」社がルーツ。その後、同社がアウトドアウェア市場に参入し、ブランド名を「パタゴニア」に変更して、ウェア部門を独立させた。軽く、濡れても暖かいフリース(ポリエステル・パイル)素材や、比重が小さく吸水性がないポリプロピレンをベースレイヤーに導入するなど、当時のアウトドア業界に数々の革新をもたらした。創設当初から環境問題への先進的な取り組みで注目され、リサイクルポリエステルやオーガニックコットンの使用、売り上げの1%を環境保護団体へ寄付するほか、フェアトレード製品の拡大も精力的に行なっている。2022年、イヴォンと家族が保有していた同社の株、4,300億円相当をすべて寄付。パタゴニアの所有権はPatagonia Purpose Trustと環境NPOのHoldfast Collectiveに移管され、余剰利益は配当金として環境危機と闘うための資金に提供されている。